クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました
「酔った宮下に告白されて、思わず抱きしめてキスした。しかもそのまま家に連れて帰るなんて、上司失格だろ」
そう言われ、昨夜の記憶がよみがえってきた。
酔っぱらった私は南部長に『好きです』と泣きながら何度も告白した。
魅力的な大人の彼が私なんかを相手にするはずないとわかっていたから告白するつもりはなかったのに。
お酒の勢いって怖い。
部長は私の告白を聞き流しなだめようとしていたけれど、必死にすがりつく私を気の毒に思ったのかキスをしてくれた。
そのキスの感触を思い出し、勝手に頬が熱くなる
「その反応は、ちゃんと覚えてるんだ?」
ゆでたこのような私を見て、南部長が小さく笑った。
仕事中は表情が少ない彼から貴重な笑顔を向けられた私は、動転しながら首を縦に振る。