クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました
「今鳴ってるのは宮下の電話?」
「たぶん、そうです」
「昨夜から何度も着信がきてたみたいだぞ」
そう言われ、シーツを体に巻き付け立ち上がる。
床に落ちていた私のバッグに近づくと、中からスマホを取り出す前に振動は途絶えた。
誰からの電話だったんだろう。
そう思いながら画面を見た私は、驚きで手からスマホを落としそうになった。
画面いっぱいに並んだものすごい数の着信履歴とメッセージ。
全て、父と兄からだ。
『どこにいるんだ』
『無事なのか』
『どうして電話に出ないんだ』
『すぐに連絡しろ』
私を心配するふたりから、恐ろしい数の連絡が入っていた。