クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました

 昨夜飲み会で飲みすぎて酔っぱらった私がホテルの部屋に連れ込まれそうになったところを南部長が助けてくれた。
 そして酔って絡む私を放っておけずに部屋に泊めてくれたんだから、部長の口から説明したほうが説得力があるかもしれない。

 当然、酔った私が泣きながらした告白や、それを哀れに思った部長がキスをしてくれたのは伏せて話すんだろうな。

「ご迷惑ばかりおかけしてすみません」

 申し訳なくて頭を下げると、部長は涼しい顔でうなずき服を着始めた。

 そのすごく冷静な姿を見ていると、なんだかさみしくなる。
 部長は大人だから、こうやって女性と一夜を過ごすのに慣れているんだろうな。

 私だけが特別だなんて勘違いしちゃだめだ。そう思い唇をかんだ。




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