クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました

「遙はこんなやつが好きなのか!? 恵介は仕事はできるけど、女関係はくそだぞ?」

「真一、ちょっと待て。誤解を生むから変な言いがかりはやめてくれ」

 兄の言葉に部長が顔をしかめる。

「言いがかりじゃない! 俺は大学時代お前に告白して振られた女子を何十人も見て来たんだからな」

 真剣な表情で訴える兄に、私はふかくうなずく。

 大学時代は知らないけれど、入社してからの二年間たくさんの女性社員が彼に告白して砕け散ったのを見てきた。

「大丈夫。部長が百戦錬磨のもて男だってちゃんとわかっているから」

「百戦錬磨って……。宮下の中で俺のイメージは一体どうなってるんだ」

「相手がそんな最低な男だと知った上で、遊ばれてもいいからと泣きながら告白するなんて、遙はなんてけなげなんだ……!」

「ちょっと待て。妄想が暴走していてどこから突っ込めばいいのかわからない」

「それでかわいい遙は恵介の餌食になってしまったんだな」

 なんということだ……!とうつむいて畳をたたく兄に、私は慌てて首を横に振る。

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