私の想い、キミの隣。
<次の日>

「じゃあ2年B組の文化祭の出し物について決めようと思います~!!」

私がそう声を出すとワイワイにぎわう教室。


「定番のお化け屋敷だろ~!」
「私クレープの屋台が良いです~!」
「展示とか面白そうじゃね??」
「なにそれつまんなーいw」


一応、言われたことを黒板に書きだす華恋。

「はいはーい!他は??」

ざわざわと話は一向に進まず、4時限目もそろそろ終わりを迎えようとしていた。

…この時間に決めなきゃそろそろまずいかも。
若干の焦りに戸惑いつつ、多数決に移ろうとした時だった。


「メイドと執事のカフェなんてどうかな…?」


声は小学校からの私の親友、桜真緒のものだった。

シーンと静まり返る教室。

その次の瞬間。


「それおもしろそうじゃね!?」
「俺が執事とか皆ホレちまうじゃん!」
「なわけないでしょ(笑)」
「メイドとかしてみたいかも!!」


と、ドッと教室内がその話題であふれかえった。

「宮野くんの執事姿とか絶対かっこいいじゃん…!」
「私お世話してほしい~!」

とつぜんの話題にそちらを向くと何人かの女子が玲の周りに集まっていた。

「俺が執事とか…期待するほどのもんじゃねーよ(笑)」

高校になっても相変わらずモテている玲。

なんとも思わないわけはない。


…………でも今は。



玲の執事姿は私も気になる……かも!!


「じゃあ皆さんメイドと執事のカフェでいいですか~?挙手!!」


なんと満場一致の速決定(笑)

幸い、私たちのクラスには家庭科部の生徒が数人いたためメイド服や執事服には問題がない。


後は私たちの方でクラスの予算を考えて分けたり、買い出しに行けば余裕!


キーンコーンカーンコーン……


授業終了のチャイムを告げ、私は即座に真緒に飛びつく。


「真緒~!ありがとう!助かった~~!」

「ううん。葉月大変そうだったし…この意見なら皆楽しめそうかなって!」

「さすが~私の癒し!ありがとう!」

「ほら、葉月!真緒にくっついてないで私たちそろそろ行かないと会議遅れちゃう!ほらお弁当持って!」

「あっ、そうだった!じゃあまたね!」


「……最近会議続きだけど大丈夫かなあ、2人共…」
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