極上旦那様ととろ甘契約結婚
「ーーー信じてるの?」

「信じられない?」

「信じたいけど……」

あぁ、きっと彼女は希望を探しているんだ。今、俺はそれを与えてられる。そう思ったら、言葉は一人でに紡がれていた。

「じゃあ信じてみなよ。信じて、それで無理だったら、神様じゃなくてぼくが助けてあげるから』」

「ーーーあなたが?」

「うん、僕が助けてあげる。ダブルのセイフティネットなら万全だろ?」

少し戯けて言えば、微かに笑い声がした。未だに視線は煙から外さないけれど少女の纏う空気も和らぐ。

「そうね。じゃあ、神様が助けてくれなかったら、期待してる。でも見守るのは遠くからにしてね?」

「遠く?」

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