【短編】クリギリ・ナイト
二人が帰った後に司に聞いてみた。


「なぁ、司、おまえ、どっち?」


「どっち?って決まってんじゃん、優くん。」


「そうかぁ、やっぱ姉かぁ。」


俺は自然に口元がゆるむ。

「優くん…いいの?あんな妹だよ!」


司に言いたいけど、俺が求めてた女なんていえねぇ〜

引かれるし、どん引きされるだろうな?



「仕方ないだろっ、司が姉なんだから、俺が妹だろっ。」


「優くん…なんて優しいんだ。」


なんて奴だよっ、俺。


しかも司、ちょい、うるうるしてるぜ。


そして、口元ゆるみっぱなしの俺。


司、待ってろよ。
ちゃんと言う日がいつかはくるからな。


って、そんなに大袈裟なことか?


< 50 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop