幸せの扉を探して

すると・・彰さんが・・

「桜ちゃんも永莉ちゃんも
びっくりしたね。
実は、あかねもあまり知らないんだよ。」
と、言われて
桜も永莉もあかねさんをみる

あかねさんは、優しげに笑った。
落ちつているあかねさんに
見習わないと・・・と二人は。

「話しても大丈夫かな?」
と、彰さんに言われて
桜も永莉も頷いた。

「最初に
この事を気づいたのは、
新君なんだ。」
と、彰さんは架瑠を見て言った。

架瑠は、新の顔を見た。
新は、情けないような
悲しそうな顔をしながら架瑠に
苦笑いをした。

「桜ちゃん、架瑠君はね。

君を大切に思いすぎて
君の大事にしているものを護りたくて
そして、大切な親友と
自分を可愛がってくれた
親友のお父さんを護りたくて
君と離婚したんだよ。
そうなんだよな?架瑠君。」
桜が架瑠の顔をみると
架瑠は、コクンと頷いた。

「相澤財閥は、三菱銀行も営んでいる
その三菱銀行から
新君のお父さんの会社は、
前に不渡りを渡された時に
融資を受けていたんだ。

それに、永莉ちゃんの
事務所は三菱銀行全部の仕事を
受けているんだ。

最後に桜ちゃんがお世話になった
孤児院の土地は、三菱銀行の物で
多額の寄付も受けているんだ。

桜ちゃんの大事な親友の
永莉ちゃんの職場を護りたい。

桜ちゃんがお世話になった
孤児院を護りたい。

そして新君と新君のお父さんを
護りたくて、相澤財閥の娘さんと
結婚したんだ。

いや、するしかなかったんだよ。

そうだよね、架瑠君。

僕は、間違った事は言ってないかい?」
と、彰さんに言われて
架瑠は、
「はい、間違いないです。」
と、言った。

「ばかっ、バカじゃないの、大友君は!!」
と、怒鳴りながら涙を流す永莉。

そんな、永莉を颯天先生が
優しく抱き締める。

桜は、架瑠の気持ちを思うと
たまらなく・・やるせなかった。

どんな気持ちで決断したのだろう
どんな気持ちで私から離れたのだろう
·······と····
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