幸せの扉を探して

それからは、7人で食事を終えて
ゆっくりしていると
自分達のテーブルの横に影が出来
顔をあげると
瞳子が立っていた。

架瑠と新が、桜の前に直ぐに立ち
瞳子との間をつくる。

桜の手はふるえはじめ・・

直ぐに永莉が隣に座り
桜の背中を撫でる
「桜、ゆなっ、大丈夫。大丈夫だよ。
みんな、いるから。」
と、永莉。

永莉は、この綺麗な人が瞳子さんだと
直ぐにわかった。

「桜に、近づかないことに
なっていますよね。」
と、瞳子に向かって言う架瑠の言葉は、
低く冷たい。

新も瞳子を睨みつけている
「あのっ、私、どうしても
桜さんに、謝りたくて」
「あなた、桜がこうなるの
わかってる?もう、桜に近づかないで
桜は、充分苦しんだの。
桜の幸せを壊さないで!!」
と、言う永莉に
瞳子は、はっと
桜を見ると、桜は下を向いて
膝の上の手を両手で握りしめながら
ふるえていた。

私が、こんなにしたんだ
と、思い瞳子はたまらなかった。

「本当に、すみませんでした。」
と、言う瞳子に
颯天さんが
「小田弁護士事務所の荒木と言います。
書類を交わしているのですから
あなたの気持ちだけで
桜ちゃんに近づくことは
違法になりますよ。
お引き取り下さい。」
と、言うと
「わた‥‥私は、そんなつもりでは‥‥
わかりました、すみません。」
と、言って瞳子さんは店を出ていった。

架瑠は、桜を抱き締めて
「ごめん。ごめんね。」
と、言った。

桜は、架瑠に抱き締められながら
首を何度もふって
大丈夫だよって伝えていた。
結俐は、華が抱いて席を離れいた。

少し落ち着いてきた時に

「申し訳ありませんが
   少し宜しいですか?」
と、声をかけてきたのは、
それはそれは、綺麗な顔に
瞳がブルーの男性だった。
「あなたは?」
と、颯天が訊ねると
「失礼致しました。
私は、国里・マイヤー・玲音と
申します。瞳子は、私の妻です。」
と、名乗った。

みんなびっくりしていたが
玲音は、今の瞳子の現状を話して
「瞳子は、桜さんや架瑠さんを
沢山傷着けました。

決して許されることではありません。

本当は、お会いするつもりも
なかったのですが
たまたま、帰国して
こちらにいたら
皆さんが見えて・・・

瞳子は、ずっと桜さんの事を
気にしていたので抑えられなかった
ようです。
せっかくのお寛ぎの所
申し訳ありませんでした。
私と瞳子は、ドイツに永住いたします。
もう、お目にかかることは、
ありませんので、今日の事は、
お許し下さい。」
と、頭を下げて立ち去ろうとした
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