こんなにも愛しているのに〜それから
結局、俺は
その日の出来事を
茉里に話すことはできなかった。

深野とのことに
ケリをつけたと思ってはいたが
やはり
全てを茉里に言うのは躊躇われ
かと言って
深野に会ったという出来事は
誤解がないように
伝えたかった。

だが
それをどう伝えるべきか
俺の頭の中は
混沌としていて
整理する糸口さえ見つからないような
状態だった。

その日、夜遅く
三谷からメールが届いた。

ー 
奥さんからのネクタイ、
どうもありがとうございました。
奥さんのご両親も学校の先生で
いらしたんですね。
自分の選択とこれからのことに、
優しく励ましのメッセージが
添えられてありました。
それと
西澤をこれまで支えてくれて、
感謝しますとも。

室長。
加藤が言った女難の相。
あながち間違いではないような気が
してきました。
どうぞ
気をつけてください。
あんなに最高の奥さんが
いらっしゃるのですから。

それでは。
もう寝ます。 


女難か。

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