離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活
弟を介したとはいえ共通点がうれしい。お互いにほとんど知らない者同士。ひとつずつ知っていくのは意外と楽しい。
写真を元に戻した後、リビングとダイニングのほかに、百々花があの朝目覚めたベッドルームと書斎を案内された。それ以外に部屋はふたつあり、そのうちのひとつを百々花にという。
実家の自室よりも広く、十二畳はありそうだ。ベッドとソファセットがあり、快適そうな空間である。
「インテリアコーディネーターに頼んで急いで用意したから、気に入らなかったら遠慮なく言ってほしい」
「気に入らないなんて全然」
暖色系の優しい風合いで統一された室内は、きっと居心地がいいだろう。
「そう? ならよかった」
百々花の反応で気を良くした千景は、頭をポンと撫でた。それに合わせて、百々花の鼓動までポンと弾む。
やだな。ただの〝頭ポンポン〟でドキッとするなんて先が思いやられる。
心を強く持たなければ、千景にうっかり惹かれてしまう。それだけ魅力に溢れた男だ。