離婚前提。クールな社長と契約妻のとろ甘新婚生活

「なるほど。千景さんらしいといえばらしいなぁ。ねね、今度のお休み、どこかに行きましょうよ」
「悪いけど仕事だ」


きっぱりと断る。香織を相手にすると、どうしても厳しい言い方になるのは致し方ない。


「それじゃ、その次のお休みは?」
「その先もずっと」
「千景さんのいじわるー」


香織はぷぅと頬を膨らませ、唇を尖らせた。


「家まで送るよ」


機嫌を損ねたか、その後の香織は口をつぐみ、助手席側の窓に顔をプイと向けたままだった。
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