いきなり婚─目覚めたら人の妻?!─
まさかそんなことがあったなんて!
私は酒に酔って一夜の過ちどころか、人生最大の過ちを犯してしまったようだ。
だけど泥酔状態で提出した婚姻届なんて無効じゃないの?
「これ、どうにか取り下げてもらえませんかね?申し訳ないんですけど、私、酔ってたのでまったく覚えてないです」
「どうかなぁ。ホントに結婚しちゃおうって言ったのはあんただし、婚姻届の用紙も戸籍謄本も持ってるからすぐに入籍しようって言ったのもあんただよ?ノリノリで婚姻届書いて判押してたじゃん」
たしかに私はバッグの中に、婚姻届用紙と戸籍謄本を持っていた。
なぜそんなものを持っていたのかと言うと、もうすぐパスポートの更新日だったので、戸籍謄本を送って欲しいと母に連絡すると、何を勘違いしたのかご丁寧に婚姻届用紙まで一緒に送りつけてきて、それらを失くさないようにバッグにしまっていたからだ。
偶然にも私が戸籍謄本を持っていたことで、多少酔ってはいても難なく婚姻届を受理されたのだろう。
「もし疑うなら役所に行って確かめるといいよ。間違いなくあんたは俺の妻になってるはずだから」
記憶にないことを確かめるのは怖い。
だけど酔った勢いでよく知りもしない人と結婚したなんて、普通に考えて有り得ないことをこのままにしておくわけにもいかない。
私は酒に酔って一夜の過ちどころか、人生最大の過ちを犯してしまったようだ。
だけど泥酔状態で提出した婚姻届なんて無効じゃないの?
「これ、どうにか取り下げてもらえませんかね?申し訳ないんですけど、私、酔ってたのでまったく覚えてないです」
「どうかなぁ。ホントに結婚しちゃおうって言ったのはあんただし、婚姻届の用紙も戸籍謄本も持ってるからすぐに入籍しようって言ったのもあんただよ?ノリノリで婚姻届書いて判押してたじゃん」
たしかに私はバッグの中に、婚姻届用紙と戸籍謄本を持っていた。
なぜそんなものを持っていたのかと言うと、もうすぐパスポートの更新日だったので、戸籍謄本を送って欲しいと母に連絡すると、何を勘違いしたのかご丁寧に婚姻届用紙まで一緒に送りつけてきて、それらを失くさないようにバッグにしまっていたからだ。
偶然にも私が戸籍謄本を持っていたことで、多少酔ってはいても難なく婚姻届を受理されたのだろう。
「もし疑うなら役所に行って確かめるといいよ。間違いなくあんたは俺の妻になってるはずだから」
記憶にないことを確かめるのは怖い。
だけど酔った勢いでよく知りもしない人と結婚したなんて、普通に考えて有り得ないことをこのままにしておくわけにもいかない。