いきなり婚─目覚めたら人の妻?!─
ゆうべも今朝もあんなに激しく求められて目一杯満たされたはずなのに、私はいつからこんなにはしたなくなってしまったんだろう?

セックスが苦痛で苦手だった私が、男の人に抱かれて乱れたり、思い出しただけでこんな風になるなんて思いもしなかった。

創さんがそれほどの手練れだからなのか、これが私の本質なのかはわからないけど、その行為に愛があるかないかで、心も体も感じ方がまったく違うのだと言うことだけはわかる。

『明日から余計なこと考えられなくなるように、これでもかってくらい可愛がって、一生俺じゃなきゃダメって言わせてやるから覚悟してろよ』

創さんの言葉を思い出して恥ずかしくなり、赤面しながら頭まですっぽりと布団に潜り込んだ。

明日からは毎晩創さんと同じベッドで寝るんだと思うとドキドキするけれど、創さんの匂いとぬくもりに包まれて眠れることはとても幸せだ。

できればその幸せを、このさきずっと独り占めしたいと強く思った。



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