白い便箋を太陽に翳してみれば・・
最初、初めて流星に言われた時は、なんの意味かさっぱり分からなかったけど、今はなんとなく流星の気持ちが分かったような気がした。

どんな気持ちで流星は、毎日過ごしてきたのだろう・・。
あたしとは比べ物にならないくらいの壮絶な過去を背負ってきた流星。

ずっと傍で流星を見てきたのに、あたしは何してんだろ・・。
彼女失格だな・・。

しばらくあたしは、その場を動かなかった。



あっという間に時は流れて、やがて秋になった。

時間ってこんなに早く進むんだね。
この時のあたしは、もう流星を探すことはしなかった。
悲しみのどん底にいたあたしは、疲れてしまった。

きっとカズキも同じだったのかな?
あれからカズキも、あたしと同じようにやつれていったから・・。
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