白い便箋を太陽に翳してみれば・・
それから気づけば、半年が過ぎていた。

今でもあたしの右手の薬指には、あの日流星からもらった指輪が光っている。
半年が過ぎた今・・ようやくあたしは、流星に捨てられたんだと自覚するようになっていた。
そう現実を受け止めた日、あたしは学校で倒れた。
疲労もあったのかもしれない・・。
だけど、それよりも苦しくて辛かった。

今は、流星を探すこともほとんどしなくなった。
でも、指輪だけはどうしても外せなかった。
流星との繋がりが無くなってしまうようで怖かった。

学校帰りにあたしは、一人でカズキと話した川原に行った。
あたしは、地面にそのまま座った。

川のせせらぎが気持ちよくて、あたしは目を瞑る。
ふいに浮かんできた、ある言葉・・。

「俺・・海が好きなようで嫌い・・」

流星と最後にデートした時に、海で言っていた言葉。
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