白い便箋を太陽に翳してみれば・・
黒髪に切れ長の目、耳には数えきれないほどの沢山のピアスが付いている。
明らかチャラそうな人なんですけど・・。

あたしは、いつの間にか固まっていたようで・・。
「おーい!俺の声聞こえてる?」
もう一度、その男子に聞かれた。

「あ・・花恵です・・」
「花恵ね!俺は蓮(れん)よろしく!」
「こちらこそ」
「蓮でいいから!ってか花恵って何年?」
「3年だけど・・」
「じゃー俺らタメだな!」

そう言って笑顔で話しかけてきた蓮。
見た目は怖くて最初はびっくりしたけど、怖いと思うのは見た目だけで中身は親しみやすい優しい人だった。

「花恵はなんか嫌いな食べ物とかあるの?」
「んーー納豆?かな・・」
「マジで?!俺毎日食べるんだけど」
「え、ほんとに?そんな見た目してないよ?」
「それよく言われる」
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