白い便箋を太陽に翳してみれば・・
「なんか蓮っておもしろいね」
「そうかー?(笑)」

あれからあたしは、ずっと蓮とメールをしていた。
気づいたら朝の0時を越えていて。
それくらいあたしは、蓮とのメールに夢中になっていた。

そして、沢山メールして蓮のことを少しだけ知った。
蓮は一人っ子で、お父さんとお母さんの3人暮らし。
学校は、あたしの2駅先の男子校に通っていること。
とにかく見た目とは想像つかない、かなりの納豆好きってこと。
これにはさすがのあたしも驚いたっけ・・。


蓮とのメールのやり取りは、話が尽きなくてとても楽しかった。
暇さえあれば、いつもメールして時間がある時は電話もした。
いつの間にか蓮とのメールが、あたしの日課になっていた。

そして、たまに朝の電車で一緒になる時があった。
その時は、何気ない会話をしてから学校に行く。
そんな日々がしばらく続いた。

だけど、それは仲のいい男友達としてで、恋愛対象としてではなかった。
でも、どうしてだろう・・。
もっと蓮のことを深く知りたいって思わなかった。
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