白い便箋を太陽に翳してみれば・・



あれから時間は過ぎていって、年が明けた。
まだまだ外は寒くて、吹き抜ける風が冷たい。

蓮とは相変わらず仲がいい。
そして、高校生活も残りわずかになってきた。

蓮は地元の大学に進学するみたいで、朝電車で会うといつも難しそうな本を片手ににらめっこしている。
そんなあたしはというと、学校の卒業試験に向けて毎日勉強中。
試験の日は、2月。
美香も試験で忙しくて、最近は中々会えていないけどもう少しの辛抱。
あたしもとにかく勉強に励んだ。


それから試験の日がやってきた。
その前には、もう美香の大学の試験が終わっていて、後は合否を待つだけ・・。
朝学校に行く時、美香の応援メールをもらったから勇気が出た。
そして、お母さんとお父さんの「頑張って!」の一言に、背中を強く押された。
だから大丈夫!!
あたしは、自分にそう言い聞かせた。
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