白い便箋を太陽に翳してみれば・・
やっぱりカズキには感謝してもしきれないな・・。
でも、言わせてね・・。

カズキ本当にありがとう。

そしてあたしは、美香にも報告した。
最初はびっくりしていて、電話越しで言葉を失っていたけど、泣いて喜んでくれた。


それからあたしは、毎日流星と連絡を取り合っている。
お互い仕事の時間が違うから、あたしが仕事終わった時に流星が仕事に行ってしまう。
だから、中々会えなかった。
だけど、ちょうどお互い時間が空いている日があった。
それが月曜日だった。

「ねぇ流星、どこ行くー?」
「俺さ、どうしても花恵と一緒に行きたい場所があるんだ」
「どこー?」
「んー内緒・・。でもここからじゃ、ちょっと遠いなー」
「そんなに遠いところなの?」
「まぁな・・。新幹線乗らねぇーと。一緒に行ってくれる?」
「もちろん!」

そして流星は、にっこり笑ってあたしの頭を優しく撫でた。
久しぶりに乗った新幹線は、人でいっぱいだった。
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