白い便箋を太陽に翳してみれば・・
花恵から返事が返ってこなくて、花恵を見たら花恵は俺の右手の薬指を見ていた。

やべ・・。
焦った俺は、必死にそれを隠した。

「ねぇ流星・・。どうしてあの時、勝手に一人でいなくなったの?」

すでに花恵は泣いていて・・。

「・・・」
「答えてよ・・流星・・」

黙っている俺に、花恵は・・

「もう・・嫌いになったから・・?」

そう言ったんだ。

「・・あぁ」

そして俺は、またお前を傷つけるんだ。
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