愛すべき彼女達 ~十人十色~
「「「「おめでとう!!」」」」

結婚をすることを、幼稚園メンバーに報告するため

ウチに集まってもらった。

唯ちゃんと先生が結婚に向け、新居を先生が買ってから

ウチを使うのは久しぶり。

以前は毎日のように集まって

仕事のこと、子供のこと…………恋のことを話していたのに。

そのうち、みんな結婚して

今度は子供を連れて集まるんだろうなぁ。

「あのね。
私、来年度は…………仕事を辞めようって思ってるの。
洋ちゃんの奧さんとして、お店を支えたいから。」

私の言葉に、みんな「そうだよねぇ」と納得してくれた。

ただ一人を除いて………。

「えっ?!聞いてないよ?」と洋ちゃん。

「うん。
昨日思いついたから。
春までは、手伝えないけど。
その後は、ずっとお店にいるからね。」

ニッコリ笑って伝えると

「なんで?」って。

えっ?!

だって、結婚するんだよね??

あれっ?

もっと先の話しだったの??

ハテナマークを頭に浮かべて戸惑っていたら。

「後半年で、仕事を辞めて………後悔しない?
彩が、もう辞めたいって思ってるなら
全然辞めてくれて構わないけど。
そうじゃないよね?
子供が出来たら、その時は考えないといけないけど。
産休後に、やりたければまた復帰したらいいよ。」って。

えっ……………。

いいの??

ホントに、続けられるの??

じっと洋ちゃんを見つめると

ポンと頭に手を置いて「もちろん。」って、笑顔を向けられた。
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