溺愛ホリック
たまたま校舎の廊下を歩いていた不破くんが、中から声をかけた····。



「豹にチクるよ?」

「な!暁には関係ないよね!?」

「んー。まぁそうっちゃそうなんだけど?」



えっ·····。



確かに、直接不破くんと話したことなんてないし、接点もお互い豹くんが知り合いってだけ。



実際、関係ないよね·····。



助けてくれるのかなって、ほんの少し淡い期待を抱いたけど、そんなのすぐに消え去る。



不破くんには頼れない、そう思ったんだけど·····。



「豹の彼女だから。いじめないでくれる?」



た、すけてくれた·····?



女の子もチッて舌打ちして颯爽と帰ってった·····。



不破くんって、実はものすごく優しいお方ですか?



「ありがとう、ございます·····」

「別に。豹の代わりに助けただけ」

「恩人です」

「もっと堂々とすれば?」



それはかなり無理な話·····。

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