溺愛ホリック
実際自分でも痛いくらいわかる。



豹くんの隣がふさわしくないってことくらい。



でもどうしたって、豹くんが好きで、豹くんの隣は私じゃなきゃ嫌って思うの。



誰にも取られたくない、私だけの場所。



なんて、勝手に思ってる。



思う分には、こんなにも堂々とできるのにな·····。



「弱っちいといつまでもこんなんだけど?」

「はい·····」

「豹の横にいたいなら、強くなれ」



強く·····。



いつの間にか不破くんはいなくなってた。



不破くんってあんなこと言うんだなぁ·····。



私は弱くてちっぽけ。



強くなる方法なんてわからない·····。



何をすることが正解なんだろう。



モンモン·····。



「·····ず、」

「·····」

「おい、柚子!っとに、危ねぇ!」

「わっ·····。ご、ごめんなさい·····!」



危うく階段から落ちそうになった私を、間一髪で助けてくれたのは紛れもない豹くん·····。



考え事してたら、足元全然見てなかった·····。

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