悔しいけど好き
私といえば見た目も普通だし、意固地だし素直じゃないしいつも鷹臣に噛みついてたし、可愛いところなんて一つもない気がする。
好きになる要素がこれっぽっちもない。
あ、でも、社内一の美人に告白されても私を選んで断っちゃう辺り、もしかして趣味が悪い?
なんて、ぼーっと考え事をしてたら鷹臣が視線に気づいた。

「ん?なんだ?俺の顔になんかついてる?」

「ん?ううん、美味しそうに食べてるなって思って」

「何だ、食べたいのか?ほら」

「えっ」

なんとなく誤魔化したら私が食べたそうに見てると勘違いした奴はアイスとチョコのたっぷりかかったバナナをすくい私の前に差し出した。
まさかのあーん状態に固まってると鷹臣が急かしてくる。

「ほら、溶けて零れる、早く食え」

そう言われると食べざるを得ない気がしてぱくっと食べてしまった。
ザワッと周りが一瞬騒がしくなる。
注目されてたからバッチリ見られてたらしい。
は、恥ずかしいな…。

「うまいだろ?」

「うん…」

もぐもぐと甘いバナナを噛み締めてると二カッと笑う鷹臣はまたパフェを食べ始める。
私はこの笑顔にしてやられたんだな、と惹かれた原因に思い当たった。
じゃあ、鷹臣は?私のどこがいいのか聞きたくなった。

「ねえ、いつから私の事好きになったの?」

「え?」

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