悔しいけど好き
ちゃぽん…

息苦しくてはっと気付く、考え込みすぎて半分湯船に埋まってた。
ザパッと顔を出し大きく息を吸った。

でもすぐに私の意思を尊重すると言ってくれた正木部長の言葉を思い出す。


「もうお前の体調も良いようだし、同じ過ちはしないだろう?来春からまた営業に戻るか、アシスタントを続けるかお前の意思を知りたい」

「え?営業に戻れるんですか?」

「ああ、元々そのつもりだったし、そのために神城がお前の営業先を受け継いだしな。神城は返す気満々みたいだが、アシスタントとしての羽柴も捨てがたいと俺は思ってる。営業がスムーズに動けるのはアシスタントがいるからだ。影の営業と言ってもいい。それをお前はよくやってくれている。普通、倍の営業先を一人で抱えてまともな仕事は出来ないからな。神城がやっていけてるのはお前のお陰だ」

「部長…」

まさかこんなに褒めてもらえるとは思わなかった。
大変なことも辛かったこともあるけど報われた気持ちになる。

「返事は1ヶ月後でいいから考えておいてくれ」

「…はい」

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