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この不可解な行動に周りは首を傾げる。
だが、天帝に批判的な進言をしようものなら、『不敬だ!』と所構わず斬り捨てられるため、直属配下である四将軍ですら何も言えないという由々しき状況であった。
一方、天帝の投げ出した公務を代わっていたのは、腹心の部下である阿修羅王。
天帝の後宮ハーレムにも、黒闇天女に関してもずっと黙認している。
阿修羅王自身、天帝の代わりに独自に政策をすすめ、自らの思うようにしていた。
だが、それを天帝直属の配下であった四将軍らは将軍配下の八部衆の王がしゃしゃり出てくるのが面白くない。
ここでも、静かなる対立が始まっていた。
そんな中、後宮ではまたしても不可思議な事件が起こる。
後宮入りした側妃、寵姫が相次いで遺体で発見される。
死因は様々。そのまま静かに亡くなっている者もいれば、五体バラバラちぎられている者もいる。
これは、本当に由々しき事態だ。
だが、後宮という閉ざされた空間での出来事。
亡くなった妾の遺族が何を文句を言おうとその真相は固く閉ざされたまま。
天帝に『不敬だ!』と、またしても斬り捨てられる者もいた。