婚約解消してきちゃいました?ヘタレ令嬢様のチートキャンプ!
『え…』
俺の行動に、白龍は顔色を変え真っ青になる。
疲労困憊で精神状態極限の上、蓮華を嫁になどくだらないことを抜かすため、短絡的に腰の剣を抜いて家臣に突きつけるという、愚かな行為を平気でしてしまう。
傍から見ていた青龍と、特命の黄龍は泡食って仲裁に入ってきた。
『わあぁぁ!家臣に刃物向けるな!…王!落ち着いて!』
『やめやめ!王も、白龍も!』
『…うるせえぇぇぇっ!』
…とは、言えども。
あまりの忙殺の日々に、俺は…大切な事を忘れていることに気付いた。
《我々が納得出来るような説明を!》
…してませんね、そういや。
一呼吸おいて、剣は鞘に収め。
その場にいる腹心ら、白龍、神術騎士団長の青龍、従兄弟であり特命の黄龍に、今までの経緯を打ち明ける。
あまりにも驚愕だったのか、揃って何とも言えない表情を見せていた。
『…政略結婚の姫は、実は王の御執心の相手?』
『で、実は鬼子母神の娘で、あの黒闇天女に深傷を負わせた神力持ち…?』
『…先天妃と広目天様に啖呵切ってきた?!…何やっちゃってんだよ!王は!』
みんな、目ん玉丸くしてる。