恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
そうして試合会場に到着した俺は、まずは将輝を杏に紹介し、杏が口をあんぐり開けてたところに、さらに追い討ちをかけるように将輝の妹兼彼女が現れて俺たち…とくに杏は空いた口が塞がらなくなったみたいだ。

「ナミ!」

俺もナミと呼ばれてる女子のことは知っていた。
いつも杏が一緒にいるやつ…。

「え?!杏ちゃん?」

ナミってやつも驚いてる。
将輝がなんも話してないってことだ。

将輝はシレッとして、早々とアップし始めてる。
コイツ…
言っとけよ!

けど、杏とナミはそのまま2人で楽しそうに話し始めた。
よかった。ナミがいて。

試合はいくら楽しくをモットーにと言っても勝負がかかると燃えてしまうのが男の性だ。
やっぱり必至にボール追いかけて、ゴール決めて、時々チラッと杏を見ながら…
試合は将輝とのツートップで何度も得点した俺たちが勝利した。

終わってハイタッチする俺たち。

そして、すぐに杏の方を確認したんだけど…

え?いない。
マジかよ…

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