恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
突然のことに絶句してしまった。

「学校でうわさになってるけど、ほんとになったらいいのにって思ってる。」

「京太郎?でも…」

そんなこと…突然…言われても…

「杏はでも…碧斗のこと好きなのもわかってる。」

「う…ん。」

そっか…バレてたんだ…。

「それでも、いつか奪ってやるって思ってる。杏は…僕の中では小さい頃から知ってる…特別な女の子なんだ…。」

う、奪う…って…

「ごめん。でも、それには…答えられない。わたしにとって碧斗は…」

「言わないで。ほら、もう着いたから…」

言わせてもらえなかった…
わたしは、なんかどんよりした気分で電車に乗った。

京太郎が…まさか…
そんな気持ちだったなんて…

どうしよう…これから…

悶々と考えながら…

最寄駅を降りると…

碧斗がいた。

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