恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
俺の膝の間に座った今は結構伸びてる杏のサラサラの髪が鼻に当たってくすぐったくて…
「なあ…そろそろさぁ。俺たちも…さぁ…」
「え?」
杏が振り返って俺を見たのですかさずキスする。
最近キスに慣れてきた俺たちだけど…
それでも何度しても飽きない…杏とのキス…。
「こういうこと…のさ…先まで…行ってもいいんじゃねーかなーって…。」
「え?」
なんだかんだ…俺も初めてのことなんでどうもこうもうまくできないだろうし、やり方も詳しくは知らねーし…
「けど、受験だよ。」
杏が真っ赤になって下を向く。
「わかってるよ。わかってるけどさ…」
「受験前にそういうことすると…きっとわたし…碧斗にのめりこんじゃいそうだし…
勉強に身はいらなさそうだし…」
「あ、あーまー杏の場合は、そうかもだけど…」
って…俺なんてそれでもちゃんとやれる自信しかねーけどさ。
杏は確かにどんくせーし、容量悪いし…
そうなって夢諦めんのも…かわいそうだし…
けどさー。俺だって男だしよー。