恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!
そして中の主犯格の女子がわたしを軽蔑したまなざして一瞥して言った。

「下僕なんていい気味。」

そしていじわるい笑みをうかべるとほかの女子3人をひきつれて去っていった。


ほっ……

としたのは束の間…

「おい。いつまで俺に抱かれてんだよ。起き上がれよ。下僕。」

「え?あ、ごめんなさい!」

あわてて立ちあがると声の主を見る。

小学校6年生にしては、スラっとして背も高く足も長くてバランスのとれた体。
そして、小さいころから整っていたその顔立ちは、大人になりかけた今、さらに磨きがかかりつつある。

小さいころから小柄で小さかった子どもみたいなわたしはまだ4年生くらいにしか見えなくて…
わたしは背の高いその端正な顔立ちを見上げた。
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