恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!



「杏。映画行くぞ。」

は?

「ちょ…待って。無理だよ。わたし今日約束ある。」

ゴールデンウィークの初日、朝から碧斗がずかずかとわたしの部屋に入ってきた。
わたしは、ちょうど着替え終わったところで、そろそろ家を出ようかとしていたところ。

「は?」

碧斗がわたしの頭の上から足の先までを眺める。

「な、なに?」

なんかおかしいのかな?

「って…!」

碧斗の顔が怖くなったので、怒鳴られるのだと思って、目をつむった。

「そ…うかよ。じゃ…仕方ないな。」

え?

目を開いて碧斗を見た。

いつもだったら…

「俺の誘いを断るなんて100年早いんだよ。バカ!早く用意しろ!」

とか言うところだ。

なのに…仕方ないって…?
そんなことってある?

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