恋するオオカミ〜不器用だけと一途なんだよ!


「仲直りできたの?」

小笠原と屋上で飯食うのが最近じゃ日課になってる。

「まぁ。ちょっとはな。」

「ふうん…。ならよかったじゃん。」

小笠原はいつも母さん弁当だ。
料理のうまい母親らしく、いつも美味しそうなのを食ってる。
まぁ俺も杏のだから、負けてはいねぇ。

「俺のこと、やっと人間として見てくれたかんじかな?」

「は?人間?って、まだそのレベルかよ?」

「ああ。まぁ先は長いけどな…頑張るわ。」

俺があっさりそう言ったからか、小笠原は眼鏡を外してマジマジと俺を見た。

「ふうん。なんか、変わった?碧斗。」

小笠原はその頃には俺を名前で呼ぶようになっていた。
だし…俺も将輝と呼んでる。

「杏にさ。今まで、4年間も辛い思いさせてきたの俺だし…杏が俺を受け入れてくれるまで…長くかかるかもだけど、まぁ…これからは杏と対等に接していくつもり。」

「へぇ?。対等ね…」

将輝はなんかしばらく俺を見ながら考えてるふうにしていた。

杏と…昔の関係に…とりあえず戻ろう。
そこがまず第一だな。


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