エリート弁護士は独占愛を刻み込む
彼にキスされると、気持ちよくなってここが会議室というのも忘れてしまう。
この男、かなり危険だ。
「何ってチョコの味見。それとこれから外出するから葵も味わっておこうと思って」
いつもの穏やかな笑顔で返されるが、彼が何を考えているのか全くわからない。
もしかして仕事が忙しすぎて彼女作る時間がないから、そばにいる私にキスをしてくるのだろうか?
そんな疑問を抱いたのだけど、彼がなぜかギュッと抱きしめてきて……。
「葵ってさあ、あったかいよね」
少し安心したようなその声。
「い、生きてるんだから当然ですよ」
あたふたしながら言い返したら、彼は私の目を見つめ、「うん、そうだね」って笑ってもう一度そっとキスをした。
唇が触れるだけの、優しいキス。
彼が名残惜しそうに私から離れる。
「……恭吾さん、何かあったんですか?」
なんだろう。
今日の彼は寂しそうに見える。
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