歌舞伎町ボーイズ
「疲れるだろ?」


「うん。きつい」


 ユキは自分の気持ちを隠さない。


 ある意味、素直なのだ。


 俺も彼女が女子高生だった頃から、その点に惹かれていた。


 ずっと一緒にいたいと思う。


 確かに互いにいろいろと事情はあるのだが……。


 この街は欲望に溢れ返っている。


 嫌なことなど、掃いて捨てるほどあった。


 その中で、ユキとのことを大事にしている。


 午後8時2分。


 彼女が、


「ケン、お酒じゃなんだから、間食でもする?」

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