お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。



誰かなんて顔を見なくてもわかる。

だから、相手が気づいてないうちに早くここを去ってしまえばいいだけなのに。


身体全身が固まって、なんでか動けない。

無理やり動かそうとすれば、身体がうまくついていかなくて。


「うわっ……」


足がもつれて、そのせいでふらついて
地面に尻もちをついてしまう始末。


うぅ……もうほんとついてない。



「ん〜?そこにいるの暁生じゃないの?」


布団からガバッと出てきた

━━━━━菜津さんと目が合ってしまった。



「え……?あなただーれ?」


まだ寝起きのせいで声が眠たそう。
不思議そうに首を傾げて、トローンとした瞳でこっちを見てくる。


「あっ、えっと……」


あたふたするわたしに対して、菜津さんは眠いのか身体をグイーッと伸ばしてあくびをしてる。


「暁生に何か用事〜?」


急に現れたわたしにもっとびっくりするかと思ったけど、そうでもない感じで話しかけてくるからこっちが拍子抜けしちゃう。

< 201 / 350 >

この作品をシェア

pagetop