お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
「しかも杞羽お前もなんで付き合ってもねー男の部屋にのこのこいってんだよ。それで手出されたらどーすんの?」
「もう手出されたもん……」
「はぁ!?!?」
めっちゃ大きな声で、テーブルにバンっと手をついて身体を前のめりにしてくるからびっくり。
「はっ……だ、だから前、お前の身体のことよく知ってるとかふざけたこと言ってたのかよ、あの野郎」
「キスしただけ……だもん。そんな大人な世界はわかんない」
「はぁぁ……なんでキスされてんだよ」
目の前でマジかよって顔をして、ため息が止まらないみたいで頭を抱えちゃった千里。
こんなことしてて、呆れてもう知らねーよとか言われたら立ち直れない。
なんだかんだ、わたしのことをいちばんそばで見てきてくれたのは千里だけだから。
こんなときだけ、千里の優しさにすがろうとする自分ってほんとにずるいと思う。