Dangerous boy
不思議。

尚太君と話せば話すほど、もっと尚太君の事、知りたくなる。


もっと、一緒にいたくなる……


「尚太君は、彼女いるの?」

「いないよ。」

唐突に聞いたのに、即答。

まるで準備していたかのようだ。

「そっか。だから私みたいな女でも、そうやって口説いてくれるのか。」

私は半笑いで、カクテルを飲んだ。


「あっ、無くなっちゃった。同じ物を貰える?」

「うん。」

新しくオレンジを絞る尚太君は、どことなく元気が無くなった。

静かに、絞ったオレンジ果汁と、お酒をシェイクする尚太君。

それを見ると、ああ、この姿をずっと見ていたいと思う。


「はい、カシスオレンジ。」

「有難う。」

私は作って貰ったカクテルを、早速頂いた。

「うん!やっぱり搾りたてのカクテルは、美味しい!」

なーんて。

いつも、こんな美味しいカクテルを飲んでる風に言ってしまった。
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