浮気男のシンデレラ
12月21日
陽和は母親の話を聞いて悩んでいた。
慶一道は、仕事の一環としての
付き合いをしただけ?なの・・・か?

でもメチャクチャ楽しそう。
どー見てもベタベタしてるし・・・

自分が子供なのか?
仕事としての付き合いは、仕方ないのか?


1、仕事ならゆるす。

2、仕事なら女と遊んでもいいのか?

3、見ない、聞かない、知らない。

う〜ん。
ただ、武蔵野 蒼太アイツが七人の敵
の一人とは確定した。
この頃から慶一道が好きなのかと
自分の心はゆれていた。


蒼太のラインをブロックしょうと
思ったが、逐一報告をして貰えるのは有難いかもしれない。

このまま様子を見る事にした。


まあ、仕事って分かったから
ブロックを解除した


直ぐにLINEが来た。

「ひよ〜りぃ、寂しいよー。」

既読
∵ゞ ブハッ!!何かのコント?
先月丸1ヶ月会って無いけど
寂しいとは聞いてませーん
ケド?


キャバクラ行った事
許してくれる?
陽和が離れたと思ったら
苦しくて、寂しかった。

既読
ふーん。そ、なんだー
言わないでおこうと思ったけど
12月21日、25歳の誕生日なの‼


⊙_⊙エッ・・・・・・21日?

既読
うん。12が〜つう‼ 21日
慶一道と知り合って初めて
の誕生日🎂だよねぇ〜


(°👄°💧)タラ- そ、そうなんだ﹏


既読
誕生日の前の日からァ
一日中一緒にいてくれてぇ
デートで映画見てぇ
夜は夜景の綺麗なレストラン

食事かなぁ

プレゼントは、一輪の薔薇で

あればサイコーでぇーす。

あ‼ァァ・・・・・・ね。

・・・・・・ね。
う、うん、う〜ん。

それからその日のLINEは返って
こなかった。

陽和は〃お互いコレで終わる。〃

慶一道は前の日の、20日からリ.ジオンと契約を結ぶ。

それが終わり、熱い夜を迎える
子供じゃ無いから分かる。

一晩スイートで二人っきりで過ごし
それからホテルのオープンに、
リ.ジオンと花を添える。

夜はパーッと同窓会
元カノ、親衛隊、と楽しくすごす。

それで私たちの、お試し も終わる。


リ.ジオンを取るか陽和を取るか
選択は慶一道が選ぶ。

人生の別れ道誰にもあります。
さあ、慶一道よ、選んでみろ‼

リ.ジオンを取れば私の負け‼
勝負は見えているが陽和を好きだと
言い張る慶一道に、目を覚まさせる
いい機会だと思う。



次の日、陽和は佳代さんに、相談していた。


「ああ、あのモデルの、リ.ジオン

慶一道さん凄い‼
今海外で凄い人気よ。
へー
リ.ジオンと契約取れるなら一晩くら
いって男なら思うわよ。

ジオンだって満更じゃないわよ。
気をつけなさい、
取られかねないわよ。

ずーっと断ってたのに、慶一道さんが交渉に行ったらスンナリってのが
気に食わないわ。

色々噂有るからね。」

「です。だから誕生日って
言ったんです。
彼も誕生日 ならお泊まりは
止めてくれると、思って」

「あ‼おめでとう🎊」

「妹も、誕生日近いんですよ。」

「妹?へーえ、いっ?」

「12月23日なんですよ。」


「そっかァ23日か、おめでとう
あと1日ズレたらイブじゃなーい
おしい。」


キャアキャア言う陽和の話しを聞いていたのは佳代だけじゃ無かった。

ドアの後ろで白衣を着た蒼太も聞いていた。

蒼太は陽菜と陽和の誕生日の事だと
知らず誤解して聞いていた。
途中から聞いていたのだから
仕方ない・・・。

蒼太は、陽和の誕生日が、23日だと
聞こえていた。
陽和に陽菜と言う妹がいる事など知る由もない。



慶一道はジオンの事務所と交渉して
いた。

日にちを、ずらして貰えないかと、

モデルの抜粋は、慶一道が率先して
リ.ジオンを押していた。

前からジオンに目を付けていた。
彼女がオーキッドのモデルなら、
売上は、大幅に向上する。


項垂れて右手で顔を覆い副社長の
座り心地の良さそうな椅子に
ドッターンとぶっ倒れている。

重役が交渉に入り駄目だったから
慶一道が直に交渉し、やっとの思いでOKを、勝ちとった。

やっとだ。
なのに陽和の誕生日と重なり
放り出さねばならない。
何とかいい方法は無いかと
頭を悩ませていた。


午後6時‼

コンコン、ドアをノックする音に、
「ど━━━━ぞ‼」

重ったらしい返事をする。

「どしたぁ、どしたぁ
慶一道ともあろう男が、悩み事か?

しっかりしろ‼〃」

勢い良く蒼太が入ってくる。

「ハアーアアッ。」

「なんだよ‼慶一道 あ‼それより
友樹のホテルのオープン
リ.ジオンと来るんだよな!
みんなメチャクチャ
楽しみにしてる。
報道陣も驚くサプライーズだな‼」


「あ‼それな
無理っポ」

項垂れた顔を上げ慶一道は口を尖らせそう言った。

「ええっ!、なんでだよ。
友樹の門出だぞ!助けてやれよ。
幼稚舎から大学の仲だぞ何言って
いる。」

蒼太は怒りを露にして怒鳴りつけた。

「勿論金銭面じゃ、サポートするよ。 然し、今度は無理なんだよ。」

慶一道は椅子をクルリと回して
蒼太に呟いた。


「陽和・・・か‼」

「おい‼ お試しとは言え、人の彼女
呼び捨てすなー‼
12月21日は、陽和の誕生日なんだ
よ。初めての誕生日はやはり
一緒にいて、お祝いしたいんだよ。

分かってくれるよな‼」


「そんな事が理由か?‼」



「俺には大事な事なんだよ。‼
分かるだろ。」


「お前なぁー
騙されてるぞ‼」

「陽和が嘘つくわけないだろ
何言ってんの‼」

「誕生日が21日とか言ってんだろ!
違うからな!
アイツの誕生日23日なんだぞ

鷹斗の嫁とキャアキャア言って話
してるのを聞いたんだよ。」

「いつ‼」

「今日診察室で‼親父に用があって
そしたら鷹斗の嫁とジオンがどうの
こうの、21日に誕生日がどうのこう
の、キャアキャア楽しく話てたよ。」

慶一道は椅子から体を起こし口調を
荒らげて言った。

「嘘付け‼陽和はそんな事しない。」

「いや聞いたんだ、
21日に誕生日を、お前とするって」

リ、ジオンと会うの辞めさせたがいいいって、鷹斗の嫁も言ってたぞ‼

「陽和は嘘はつかない‼」

「じゃあ確かめてみろよ彼女に‼
笑いながら話してたぞ‼」

「27年連れ添った俺が、嘘つく分け
無い いだろ‼」
蒼太の怒号は、嘘には思えなかった。

慶一道は、呆然としていた。

「彼女、お前とジオンが会うの嫌み
たいだったぞ‼」

「マジか‼」

一言呟くとまた椅子にドサッと崩れ
慶一道はバタツとしていた。






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