浮気男のシンデレラ

慶一道の、お見合い。


そして五月がやってきた。

若葉香る五月とは良く言ったもので
若草の香りがぷ〜んと香って来る。

とは言え郊外の話だけど、車で走
っていると、ふとそんな風景に出会
った時ホッとする自分がいて、

穏やかな気持ちになる。


「陽和、ゴメン親父に仕事回
された。

会うの夕方にしない?
晩御飯食べに行かない?」

申しわけ無さそうな慶一道からの、
LINE。

「ああ、OKだよ。
午前中は、陽菜と出かけることに
する。

昨日誘われたけど、慶一道と
デートするから断ってたの。
丁度いいタイミングだよ。」

「そうか、なら良かったよ。
じゃ夕方五時に、駅前に迎えに
行くから、遅れないで。」

ホッとしたような慶一道の声に
つい笑ってしまう。

「うん、美味しいの食べさせてね。」

「おう。部長どうしてる?」

「えっ‼会社で会わなかった?」

「あ‼ああ、 昨日は社外でさ・・・。」

「ママ今日も朝から出ていったよ。」


「ア、ハハハじゃもう来るかな?」

そう言って電話を切った。
部長との電話が繋がらないから
話が進まない。もう再就職している
のか?

あの様子じゃ未だ辞めたこと
家族には話していないようだ。


朝10:00俺の父親慶志郎の秘書山岡
から連絡が入った。

山岡は長年父親の秘書をやっている、
もう彼が居ないと本社は回らない程
人望もあつく信頼されている。

ちなみに俺の秘書、山岡の父親だ。
11:00に俺の父親慶志郎の、代わりに
俺が本家へ出向くようにといわれた。

折角の日曜日、陽和と久し振りの
デートというのに、ブツブツ言う俺
は陽和に話たら、
デートのキャンセルを案外すんなり
受け入れてくれた。



今日、11:00雅楽代家の敷地内を
一台の、黒塗りのお高そうな
ワゴン車が走る。坂道をぬけ林を抜けると大きな門構えが現れた。

手前で降り警備に鍵をわたし
サツキや、見事に咲きこぼれる
藤棚を通り、庭石を跨ぎクレマチス
の花もチューリップも慶一道を迎え
いれてくれる。


玄関に着くと家政婦の多美さんが
待っていてくれた。


「慶一道坊っちゃま、お久しぶり
です、お爺様お待ちでしたよ。」

「多美さん、坊っちゃまは
やめようよ今月で28だよ。」

「ゞオホホホでしたでした。
もうご立派な家長になられますの
ね。多美もやっと、肩の荷が
おります。」


「大袈裟だよ!多美さん。」

俺は多美さんに案内されて爺さんと
オババ様の部屋へ足を運ぶ。

座敷や、中庭がやけにひとがいる。
何かあったのか?
首を傾げながら足を進める。


「ぉぉー慶一道、良く来たのう。」

「おジジ様、おばば様、
ご無沙汰しております。」

上下紺色の質のいい、オーダーメイドの背広を着こなし、髪はオールバックに撫で上げ、今日の慶一道は特に大人びてカッコイイ。

「慶一道、益々父親に似てきた
わね。」


「そうですか?」
照れ隠しに髪をカキカキ。

「おジジ様、座敷がなんか賑やか
ですが何かあるんですか?

父から此処で待つように言われ
たのですが・・・何があるんです?。」


おジジと、オババは、目を
( ⊙_⊙) (⊙👄⊙)
させて
「慶一道?何を言っている‼
今日は、お前の見合いじゃろうが‼」

∑(꒪꒳꒪;)ウッ、はぁ〜‼


「ええーっ‼だって、30まで遊べと
言ってたじゃありませんか?

30になったら良い嫁が来るんじゃ
無かったのです・・・か?

先祖が探して連れて来るとか
なんとか‼」

,,>з<ブッ`;:゙;`;:、キキタナィΘДΘ;

「慶一道、何を聞いておるか?
30まで・・・に‼ じゃ。

現にだ、西之坊の所にも武蔵野の
所にもええ嫁がきとろうが・・・

バーさんと、家の先祖様は
用心深く探しておらるるのか?
はたまたま忘れておらるるのか?と
話していたら!

見合い話じゃー✧\\ ٩( きたー)و //✧
とうれしくてなー。
これで曾孫じゃ、曾孫じゃ。

西之坊も武蔵野にも曾孫が出来た‼出来たと、自慢しょってなー、
(`言´)イライラ…しとったんじゃ

ええか!慶一道遅れをとるなぞ‼」
今日決めるんじゃ‼」


「エッ、ま、待って下さいよ
急に言われても・・・

こ、困ります。」


「何を言っている。
候補は三人居るぞ、」

「そうですよ。御写真見たけど
三人とも、美人で、賢そうで
貴方も気に入りますよ。」


柿色の着物を着た
白髪の髪をショートカットの
オババ様はおっとりとした口調で
微笑みながら見合いを勧める。


「あのぉー‼
一人づつ見合いするんですか?」

「勿論!時間をかけて、話を
しなさい。
お互いを知るのが一番よ!」

“ε”ε”ε”(ノ´・д・)ノまてまてまて﹏“

陽和と夕食たべるんだよ。
五時には駅前待ち合わせなんだょー
ジーちゃんバーちゃん
俺には陽和がいるんだよ。
見合いなんて、しなくても陽和を
嫁にすんだよー。“

言いたい‼ぶちまけたい‼
でも、陽和にプロポーズして無いん
だよー‼
急な結婚させる宣言やめてクレ‼

陽和をシッカリ落としてから
💍💐プロポーズするんだよ。
段取りつうもんがあるんだってー‼

今日の所は、仕方ない。
見合い断ればいい話だ。



「あの‼
俺は知らずに来たので友人と
約束が有ります。
時間は守りたいので
なので、三人一緒に見合います。」


「な、なんと!3人?」


「・・・(。-`ω´-)ンー」

「( ˘•ω•˘ )💭」



「まあ、知らなかったのだから
仕方がない」


「山岡‼山岡‼」
おジジは慶志郎の代理の山岡を呼び
ゴニョゴニョと相談していた。

山岡秘書父は
親子揃って金太郎飴のように、同じ
仕草、同じ顔、同じ振る舞い。

ククク似ている。

八畳ある座敷に彼女たち三人と、
俺が向かい合って、お見合いが
始まった。

一人づつ挨拶をかわす。

「綾小路有紗です。」
赤い振袖を着て、髪を今風に結い上げニコリと笑う可愛い系。

「大和友梨香です。」

白地に紫の藤の花、着物はシックで
襟足が派手目のオレンジが目をひく

綺麗なお姉さん系


「裏志野 櫻子です。」

紫の着物に、赤い牡丹一番着物が
似合う日本美人
ほっぺたがモッタリ柔肌、男をそそる色気がある。

三人は歳が近いせいか仲良くしていた。和気あいあい
1時間程談笑していたら
山岡父秘書が現れて

「これから会長の御ひいきの、
料亭へとご案内いたします。

屋敷の入口に四台の
高級車がならんだ。


暑くも無く、寒くもない五月晴れ。
振袖姿の三人を連れ、料亭へと
足をふみいれる。

ワイワイ賑やか、俺も若返る。
美人連れのイケメンは目立つ以上
に注目された。

その料亭は湯葉が有名で、予約し
て居ないと入られない程人気店だ
った。


そして・・・・・😱💥
この料亭には父親の誕生日の予約を
入れに来た姉妹が食事をしていた。


「お姉ちゃん、ちょっと高いけど
決めよう。」

「そうだね。パパ大好きなんだよ
湯葉。ヨシ、予約して帰ろうか‼」



「ふふふっ、雅楽代さんって
面白い。ほんとに彼女いませんの?」


「うん、彼女は居ない。」

「じゃあ、私彼女に
立候補します。」

「私も私も」
中居さんが開けた障子の隙間から
振袖美人に、囲まれ歩く
イケメン、慶一道の姿が見えた。

彼達は少し離れた座敷の方へ
歩いて行った。


「陽菜、私( ̄. ̄;)エット・・トイレ
行って 来る。」

陽和は、慌てて慶一道達の後を追う。

黒光りの廊下を抜け大輪の生け花
さぞかし名のあるお方が生けた
と思われる
生け花がドーンと飾ってある。

慶一道の入って行った座敷からは
笑い声がこぼれてきた。

お淑やかなお嬢様。
振袖
高級料亭の更に上等の座敷。

そして五月?

「五月を待って見合いをさせ
慶一道の気に入った娘と婚姻
させます。」

「候補はもうリサーチずみで・・・」

お見合いだったんだ、遂に慶一道と
本当の別れが来た・・・(๑•́ ₃ •̀๑)んだ

「御料理おはこびしても
よろしいですか?」

大きく開かれた障子から
三人の顔がバッチリみえた。

慶一道の後ろ姿も、何だか楽しそう。

胡座をかいて座る姿も、後ろ姿
なのに凄くカッコイイ。

今日は、ランチして、映画見て
夜はディナーしてラズベリーカフェ
で、お茶して帰る約束をしていた。

朝ドタキャンの連絡。

それがお見合いだったんだ、
今日は、オールバックに決めて
そのへんの俳優より、男前
気合い入ってるし、慶一道もその気
なんだと納得した。

彼女達も綺麗だし、良かった良かった。
寂しいけど、慶一道とは
住む世界が違う。

シッカリ花嫁修業をした彼女達は
ホントに仕草の一つ一つに、
品がある。

トボトボトと陽菜の待っ席へと
返る。

陽菜とお茶して駅に行くつもりだったし、バックにはいつか返そうと
思っていたから慶一道から貰った
誕生日プレゼントとクリスマス
プレゼントが入っている。

折りたたんだチューリップ模様の
小さな紙袋を開き2個のプレゼント
を入れた。

「あーお腹いっぱーい
お姉ちゃん、ご馳走様。

「そう。ふふふっ、良かったよ。」

「予約できた。」

「うん、来月の誕生日
六月八日ね。バッチリ。」

会計を済ませ、女将さんに

「あのぉー、これ奥座敷の
雅楽代慶一道さんが帰られる時に
渡して貰えますか?」

薄桃色の着物を着こなした女将さん
は髪を結い上げ40代くらいの
落ち着きのある人だった。

「承知しました。
雅楽代慶一道さんですね。
お預かりします。えっとお名前は?」

「大仏陽和です。」
頭を下げて料亭を出た。

お見合いした以上、彼と会うのは
常識外れな気がした。
駅前で合うことはやめたがいい。
自分に言い聞かせた。

陽菜の運転する車の中で慶一道に
連絡した。
どうせマナーモードだろう。


お見合い、上手くいくと良いね。
もう、会わないがいいと
思います。

楽しかった、ありがとう。
貰ったプレゼントは開けて無い
から、お店に返して返金可能なら
そうして下さい。

お花嬉しかった、ありがとう。
今日の約束は無しです、
ごゆっくりお見合いの方達と
過ごしてください。

サヨナラ

家の近くのスーパーで夕食の買い物
をしている時携帯がふるえた。
表画面には慶一道、と何回も着信が
あった。
あれから2時間食事を楽しんだのかと
半分ムカつく自分もいる。

着拒した。

だけど、気になり五時に駅前迄
ノコノコ出向いた。
慶一道が来るとも思えず、もしかしての想いが足を進める。


しかし慶一道の姿は無かった。
「なんだろ‼
馬鹿だな‼
自分のアホさに泣き笑いが止まら
無い。」



「いゃだァ〜慶一道さんって
面白い。」

彼女達はいい子で美人で可愛らしいが陽和には叶わない。

俺は電話で新太、友樹、達哉を
呼んだ。三人ともイケメンでモテ男
新太は、某有名デパートの御曹司
友樹はホテルの御曹司
達哉は全国規模の飲食店の御曹司
彼女らの婿候補には文句は言われない程の年収がある。

そう俺たちは御曹司繋がり
三人とも、良い奴だし、この子達
となら真面目に付き合って行く
だろう。

俺の見合いはコイツら三人にも
お裾分け、だって俺には陽和がいる。

あまりにもいい人達だったし
嘘つけない!狙ってる人が居る事
彼女と結婚したい事彼女達には
本当の事を話て、奴らに集合をかけた。

「📱いいか本気で結婚考えてる
なら直ぐこい!
滅茶苦茶可愛い子、ご令嬢だから
高い背広着てこい。見合いだ‼」


「📲🆗」
「😆📱😆行く」
「 🤙📱リ」

美人と聞いた三人は一つ返事でやっ
て来た。

突然現れた三人に彼女達はビックリ
していたが、やがて緊張も溶けて
仲良くなりカップルがそれとなく
出来て来たので俺は帰る事にした。


「°Д°アッ…雅楽代様。」

昔からの知り合いの女将が
出てきて、小さな紙袋を差し出した。

「え‼女将からプレゼント?」

「まだ今日は、10日です。
慶一道様の誕生日は五月後半
ですよ。
さっき可愛らしい方が
坊ちゃんに渡してくれと言われ
まして中見たら、包装紙が
ブランド物だったから私がお預か
りしましたのよ。
そうそう大仏陽和さんって
言われてたかしら?」

そう言ってチューリップ柄の紙袋の
中には、陽和に渡したプレゼントが
入っていた。

全身を鳥肌がたった。
またまたまた、見られた!
今度こそ完全なる大誤解だ

慌てて、電話したが出ない。
そして、直ぐ着拒された。

しかも別れのラインが入ってる。
携帯を取り落とし、女将に空いた
個室をかり、しばらく動けないで
いた。

グットタイミングいやBADタイミングで陽和とは毎回合ってしまう。

「 ๑´࿀`๑=はああぁ!」

両手で顔を撫でながら陽和は俺が
嘘ついて見合いに来たと思っている。
どうしたらいいんだ?

なんで、こんな時に
手繰り合わせたように、会うんだよ。
待ってましたとばかりに陽和は
現れて・・・

俺は嘘を、ついていない。
親父は仕事って言ったんだよ。


トボトボトと駅前に行く。
陽和が来てくれるかもしれない。
歩いていると、髪をカールして
グレーのミニスカはいて白いブラウスを着た、ウエストがキュッとしまった可愛らしい陽和発見‼


後ろから駆け出してギュッと抱き締めたい‼
陽和は、駅中をチラチラ俺を探して
いる。

「別れは脅しか?」

しばらく見学してみる。
駅前でタクシーを拾い、中で待たせてもらう。

一時間が過ぎた。
陽和は動かない。
ラインはブロックされて無かったから陽和にラインした。

「俺騙されて見合いさせられた。
だから彼処にいた。
親父は仕事と言って呼び出したん
だ。信じてくれる?今何処‼」


「今家、テレビ見てるとこ。」

返ってきたラインを見て、チッ
嘘っきめ‼

「そっかぁ、まさか駅前に居るかな
って思ってたよ。」

「ま、まあさかぁ!自惚れじゃない
で、見合いは・・・どうだっ・た。」

「みんな可愛くて、綺麗だったよ。」

「じ、じゃあ安心して、
・・・・・・
別れられるね、良かった。
お、お試し 、修了だ‼」
ハハハ
「そうだな!
陽和も早くいい男つかまえろよ。」

「うん。ありがとう。」

《《ブチッ‼》》

し、しまった!
ラインブロックされたー

そんな早くブロックする?
焦る俺‼

陽和はそのままスマホをポケットに
しまい直ぐ歩き始めた。

俺は直ぐタクシーを降りた。
お礼を渡したが、受けとって貰えず
名刺を渡して、会社とのタクシー契約をした。

運転手さんは何となく事情を理解
していたみたいで急かす事もなく
俺に付き合ってくれた。

彼と契約した事はプラスに繋がる
事だろう。

俺は急いで陽和の前に回り込み抱きしめた。

ハァハァハァハァ
「俺も嘘つきだけど、陽和はハァハァ
本当の嘘つきだな。ハアハアハア
俺の事、大好きなんだろ?」


( ͒ ́ඉ .̫ ඉ ̀ ͒)け、慶一道
「なん、なんで居るん?嫌いだよ‼
浮気ばかりするし、見合いするし
嘘つきだしぃ﹏」
٩( >̶̥̥̥᷄♦<̶̥̥̥᷅ )۶
「何でおるのー‼嘘つきぃ﹏ 」


ギュツギュツ
(っ´>ω<))ω<`)ギュッ♡

「見合い相手には本当の事を言った。
彼女はいないけど婚約者は居る。
ってね。
《エッ‼》
勿論陽和の事だよ。
今日プロポーズしょうと
レストラン
予約した。

夜景の綺麗なレストラン
バラの花も買ってある。
行こう。」

「エッ、だって普段着だし
恥ずかしい。」

「じゃ、そこのブティック行こう
知り合いがいるんだ。」

慶一道に連れられて行く道は
・・・ま.さ.か.

「あらあああぁ❤慶一道ぉー
お久〜
なあにぃ、今日はオールバック
カッコイイ❤

ん?誰?誰?

( ᯣωᯣ )ん?あんた、誰‼

後ろのミーアキャット
出てきなさいっ‼ ゚皿゚キ─︎─︎ッ!!
チョコチョコ頭だしたり
ひっこめたりっ‼」

||| \( ̄▽ ̄;)/ |||ワーイ?久し振り
店長

「あれっ‼陽和じゃない‼
何で?まさかのまさか?
あの日も、慶一道の為のドレス?

ギャャャャー
ゆ、許さないわっ‼
慶一道はオカマのものなのよーっ
あんた、ヤッパリ陽菜の姉ね。
おかまの狙った男とるのおなじよー
許さないー‼」

「じゃあこれとこれとコレ。」

他の店員さんに慶一道がコーデ
してもらい、ワンピースを購入
していた。初夏らしい、ノースリー
ブでクリーム色の上品なワンピース
白い薄いカーディガンも一枚
揃えた。

「 ゚皿゚キ─︎─︎ッ!!
悔しいけど似合ってるワー
もう来ないでよっ‼」

ペシペシ追い立てられるように
ブティックを飛び出した。

「お、おーどろいた!
慶一道知り合い?」

「ああ、幼馴染だよ。
彼の父親は有名な
モテロ、ラ、ルシャールだよ。

フランスにいた時隣に住んでた
んだ。
反発ばかりしてたのに、親父さんと
同じ世界に入ってさ笑う。

彼の母親が日本美人で、最近
アイツと母親、日本に移り住ん
だらしいよ。」


「そうなんだね。」

「陽和は?鉄男と知り合い?」

「鉄男?」
「鉄男だよ。あいつの名前。」
(๑⊙うそー⊙)!!強そうな名前なのに
何処で間違った?

「・・・・・・、色々人の道はあるん
だよ。」

「否定はしないけど、
良い奴だろう。」

「うん。」
「慶一道ちょっと待ってて」


陽和はあと帰りブティックのドア
を開けて

「📣テツオーまた来るからー」
と叫んでドアを閉めた。


一瞬賑やかなブティックは静まり「テツ・・オ」と聞いた
スタッフさん達は「誰、誰の事」
とザワザワ

( ゚皿゚)キ─︎─︎ッ!!
「慶一道に聞いたのネ」
と鉄男は思ったが素知らぬフリ


それから慶一道は夜景の綺麗な
レストランを貸し切って

「ちょっと席で待っていて、」

そう言ってフッと居なくなった。

薄暗く私の座っているテーブルだけ
柔らかな光がさしていた。

すると薔薇の花を抱え、
紋付袴の慶一道が現れた。

後ろには🎷🎷🎺🎺🎻🎻🎶🎶
オーケストラが控えていて
「トゥーランドッ〇」より
〇も寝てはならぬ」

をバックミュージックに歩いて
くる。

彼は陽和の前に跪き
「初めて会った日から
一目惚れしました。

君への愛は変わらない。
永遠の愛を誓います。
僕の人生のパートナーになって
下さい。」

陽和は恥ずかしそうにしながら

「⑉>ᴗ<⑉はい。」
と答えた。
差し出した左手薬指にリングが光る
慶一道、ありがとう。

誕生日プレゼントのネックレス。
腕にはクリスマスプレゼントの
ブレスレットを慶一道が陽和に
付けた。

慶一道の腕にも同じブレスレット
と指輪が光る。




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