愛というもの~哀しみの中で~
それからはいつも引っ越しの話をしていた。
由実ちゃんと一緒にご飯に行っても二人でどんな部屋にしたいとか、どこら辺に住むとか、間取りはとか話をした。
すごく楽しみだったし、考えるのは楽しかった。

今日も年末で、大吾と昌くんは忘年会だったから由実ちゃんと一緒にファミレスに来ていた。
私がファミレスを大好きだから由実ちゃんはよく誘ってくれる。

「でもさ、お互い同棲始めちゃうとお泊りできなくなっちゃうね。まぁ、昌を大吾くんの家にお泊りさせればいいかな?」

なんて由実ちゃんは楽しそうに言っていた。

「きっと昌くんは嫌がるだろうね。」

「でも今でも一緒に住んでるんだし、嫌じゃないでしょ~。それよりも大吾くんが茉莉ちゃんを離さないかな?」

「ハハハッ、もうそんなに溺愛されてないよ。」

「いやいや、噂は聞いてるよ!この前昌の先輩と会ったんだけど大吾くんののろけっぷりは今も健在らしいよ。」

何をそんなに話すことがあるのか…。

「恥ずかしい…。もう先輩に会えない…。」

私は両手で顔を覆った。

「そういえば、茉莉ちゃん卒業後は就職でしょ?決まった?」

「それが、担任の先生がヘルパーはどうかって言ってるの。学校に求人が来てるんだって。しかもね、ヘルパーの資格も取れるらしくて今からだったら研修も兼ねて働き出せば4月にはヘルパーの資格も取れて、夜勤にも入れるみたい。」

「えっ?夜勤もするの?」
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