愛というもの~哀しみの中で~
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そもそも予約の時に恭吾は添い寝扱いで、お布団はいらないってしていたから2組しかない…。
恭吾と由彰くんで布団を使っているから残っているのは一組だ…。

どうしよう…。
なんだかドキドキしすぎて口から心臓が飛び出しそうなくらいだった。
いつも一緒に寝ているけどでも緊張する。浴衣だし、一組の布団に一緒なんて。
真さんが上がってくるのをどこで待つのがいいのかもわからなくて落ち着かなかった。
そういえば大吾ともこんなことがあったなって思い出す。でもあの時は大吾だったから大丈夫だったけど…。

そんなことを考えながら窓際の椅子に座っていると真さんが上がってきた。
真さんも浴衣を着ており、妙に大人の色気があるようで更にドキドキした。

「そんなところに座ってて冷えない?布団に入ってて良かったのに。」

そう言って真さんは椅子のひじ掛けに座って私の肩に手を回してきた。
もうドキドキしているのが伝わっているんじゃないかな…また更にドキドキする。

「茉莉さん?」

何も反応せずに俯いている私を心配したのか顔をのぞき込まれた。
きっと私顔が赤くなってる気がする。咄嗟に両手で顔を隠した。

「ハハッ、茉莉さん…その反応…可愛いな。」

真さんは私の耳元で囁くように言った。
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