愛というもの~哀しみの中で~
言い終わらないうちに口を塞ぐようにキスをされる。
大吾の手がTシャツの裾から私の体をなぞるように中に入ってくる。
それと同時に私の首元に顔をうずめ吸い付くようにキスをする。

「はぁ…うっ、うんっ…」

何か言わないとって焦るけど変な声が漏れるだけで言葉が出なかった。

大吾の手は胸の下まできて止まった。
ぢゅーっと首の付け根を吸われピリッと痛みが走る。
それから大吾は動かなくなった。たぶんそんなに長い時間じゃなかっただろうけど、私にはとてつもなく長く感じられドキドキが止まらなかった。ただ、不思議と今までのように恐怖心に支配されて震えが止まらないという事はなく、ただひたすらドキドキしていた。

「マーキング、茉莉は俺のってわかるだろ。」

マーキング?息がかかるくらい近いところで話す大吾にドキドキしながら回らない頭で考える。
ふっと大吾は笑うと、スルッと服の中から手を抜いて私の上からいなくなり横に寝転んだ。
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