愛というもの~哀しみの中で~
だいぶ酔ってそうでこんな弱々しい大吾は初めてかもしれない。
ぎゅーっと抱きついて私から離れようとしなかった。

「大吾、怒ってないよ?お風呂に入ってて気づかなかった。ごめんね。いつも来てもらって申し訳ないくらい。」

「はぁー、茉莉に嫌われたら生きていけない。大好き。」

なかなか離れようともしない大吾の背中をトントンとなだめるようにするとふっと腕の力が抜けた。
気の抜けたような笑顔で私を見ると次はチュッチュッとキスの嵐だった。
アルコールの臭いのする大吾が顔中キスするからその臭いだけで私も酔ってしまいそうだ。

「大吾、ここ、んっ、寒いからっ。」

キスをよけながら話すけど聞いてくれない。
私の力の限り押しのけた。大吾は酔ってるからか簡単に離れ、その隙に部屋に入った。

「茉莉、俺、今日泊まっていい?」

「いいよ。っていうかそんな状態で帰せないよ。お風呂入れそう?」

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