天満つる明けの明星を君に②
本来なら一日のうちほとんどを鍛錬に費やすが、今回は特別に朔の許可が出たため、ゆっくり過ごさせた。
当主たるものただ強いだけではなく知識、教養の才にも優れていなければならない。
武の点では教えてやれるが、その点については朔に請わなくてはならず、一任されていることに関しては一生懸命精一杯暁を指導している。
だが傍に居てほしいとねだられて、朔から教わっている時も傍に居てその様子を見ていた。
好かれていることが純粋に嬉しくて、こうしてふたりでゆっくり過ごせたのは天満にとっても貴重な時間だった。
「さて戻ろうか」
「…もうちょっとゆっくりしてたいな…」
「僕もそう思ってるけど、戻らないと普段全然怒らない君の父君が怒るかもしれないよ。僕にね」
「天ちゃんが怒られるのはやだ。ぽんちゃん、帰る準備しよ」
雛菊の遺品は全て持ち帰ることにした。
よって牛車の中はすし詰め状態になり、天満は暁を膝に乗せ、暁はぽんを膝に乗せてとりとめのない話をしながら幽玄町に戻った。
「おや、お帰りなさい。それは雛菊の?」
「輝兄ただいま。雛ちゃんのは手元に置くことにしました。劣化してないか柚葉さんに見てもらわないと」
「今手が空いているようですからどうぞ」
現在幽玄町の屋敷には輝夜夫妻、ほぼ常駐している雪男夫妻、そして朔夫妻が住んでいる。
それぞれに子があり、大所帯だがまだまだ部屋は余っているため、天満も朔の厚意に甘えて共に住んでいた。
ちょこまかついて来る暁と共に柚葉の工房となっている部屋を訪れると、柚葉は屈託なく頷いて遺品を預かってくれた。
「さて。じゃあ身体を動かそうか」
「今日は絶対天ちゃんから一本取るんだから!」
「ふうん?じゃあ僕から一本取れたらお願い事ひとつ聞いてあげるよ」
「やったあ!」
結局天満から一本取ることができず暁はふてくされたが、激甘な天満は願い事をひとつ叶えてあげて朔に笑われた。
当主たるものただ強いだけではなく知識、教養の才にも優れていなければならない。
武の点では教えてやれるが、その点については朔に請わなくてはならず、一任されていることに関しては一生懸命精一杯暁を指導している。
だが傍に居てほしいとねだられて、朔から教わっている時も傍に居てその様子を見ていた。
好かれていることが純粋に嬉しくて、こうしてふたりでゆっくり過ごせたのは天満にとっても貴重な時間だった。
「さて戻ろうか」
「…もうちょっとゆっくりしてたいな…」
「僕もそう思ってるけど、戻らないと普段全然怒らない君の父君が怒るかもしれないよ。僕にね」
「天ちゃんが怒られるのはやだ。ぽんちゃん、帰る準備しよ」
雛菊の遺品は全て持ち帰ることにした。
よって牛車の中はすし詰め状態になり、天満は暁を膝に乗せ、暁はぽんを膝に乗せてとりとめのない話をしながら幽玄町に戻った。
「おや、お帰りなさい。それは雛菊の?」
「輝兄ただいま。雛ちゃんのは手元に置くことにしました。劣化してないか柚葉さんに見てもらわないと」
「今手が空いているようですからどうぞ」
現在幽玄町の屋敷には輝夜夫妻、ほぼ常駐している雪男夫妻、そして朔夫妻が住んでいる。
それぞれに子があり、大所帯だがまだまだ部屋は余っているため、天満も朔の厚意に甘えて共に住んでいた。
ちょこまかついて来る暁と共に柚葉の工房となっている部屋を訪れると、柚葉は屈託なく頷いて遺品を預かってくれた。
「さて。じゃあ身体を動かそうか」
「今日は絶対天ちゃんから一本取るんだから!」
「ふうん?じゃあ僕から一本取れたらお願い事ひとつ聞いてあげるよ」
「やったあ!」
結局天満から一本取ることができず暁はふてくされたが、激甘な天満は願い事をひとつ叶えてあげて朔に笑われた。