目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
中に入ると、まず見えたのは沢山の花だ。
白い大きなバケツに、季節の生花が種類ごとに分けられている。
季節的にヒマワリとか、トルコキキョウ、グラジオラスなどが主流のようで、爽やかな色合いが涼しさを感じさせた。
その一角を抜けると今度は果物のコーナーである。
私は、緑のカゴをカートに乗せ、意気揚々と果物コーナーを目指した。

「待って、百合」

少し冷静さを取り戻した蓮司さんが、私の腕を引いた。

「何?」

「俺がカートを押す。君は選んで入れて?」

「え、蓮司さん、カート押したりするの?」

つい思ったことを口にした。
カートを押す一色蓮司が全く想像出来なかったからだ。
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