目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
「カートくらい押すよ?一体、俺を何だと思ってるんだよ」
社長さんですけど?
でっかい製薬会社の社長さんでしたよね!?
料理を作ったり、甲斐甲斐しく嫁の世話を焼いたり、カートを押したり。
主婦が夢見る理想の夫像さながらの彼を、私は穴が開くくらい凝視した。
そして、どう考えても、こんな完璧な人と自分が結婚するなんて考えられないと、再度思うのである。
「ほら、ぼーっとしてないで。どんどん買おうよ!カゴが空だよ!」
「う、うん。買う、買います!」
今度は私が彼に引っ張られながら、果物コーナーへと移動した。
木で作られた枠の中にところ狭しと並べられる果物たち。
出始めたばかりの桃や、スイカやいちじく。
旬のキウィは丸々大きいのが六個入って200円と、驚きの価格だった。
それにしても、自分の夫のことは忘れておいて、キウィの時価は忘れないって、よく考えたら凄いことよね?
守銭奴だったか、若しくは頻繁に買い物をしていたからか。
記憶を失う前の私って、やっぱりど庶民に違いないわね。
少し悲しい気分になりながら、キウィをカゴに入れた。
もちろん200円のやつを。
社長さんですけど?
でっかい製薬会社の社長さんでしたよね!?
料理を作ったり、甲斐甲斐しく嫁の世話を焼いたり、カートを押したり。
主婦が夢見る理想の夫像さながらの彼を、私は穴が開くくらい凝視した。
そして、どう考えても、こんな完璧な人と自分が結婚するなんて考えられないと、再度思うのである。
「ほら、ぼーっとしてないで。どんどん買おうよ!カゴが空だよ!」
「う、うん。買う、買います!」
今度は私が彼に引っ張られながら、果物コーナーへと移動した。
木で作られた枠の中にところ狭しと並べられる果物たち。
出始めたばかりの桃や、スイカやいちじく。
旬のキウィは丸々大きいのが六個入って200円と、驚きの価格だった。
それにしても、自分の夫のことは忘れておいて、キウィの時価は忘れないって、よく考えたら凄いことよね?
守銭奴だったか、若しくは頻繁に買い物をしていたからか。
記憶を失う前の私って、やっぱりど庶民に違いないわね。
少し悲しい気分になりながら、キウィをカゴに入れた。
もちろん200円のやつを。