目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
じゃあ、満更役に立たなかった訳でもなかった……のかな?
と、またほっとしたのも束の間、更に鬼のように怖い顔の蓮司さんに見つめられ身がすくんだ。

「問題はそこじゃなくてね。いいかい、百合。君が俺のことを思って行動してくれたことはわかってる」

「はい……」

もう相槌を打つしかなくなって、私はじっと蓮司さんを見ていた。

「でもね。ちゃんと言うべきだったんだ。あの女から電話があったって……一人で判断せずに……」

「うん。でも……あれ?蓮司さん、全部知ってるの?」

もっと早く気付くべき疑問に、今、気付いた。
誰にも言っていない相島さんとのことを、どうして彼は知っているのか?
怒られているのにも関わらず、私はキョトンと蓮司さんを見詰めた。

「君が事件に遭ったあと、家の電話の着信履歴を二宮に調べてもらった。その中で不審なものを探して徹底的に調べたんだ。すると、ある人物に辿り着いた」
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