目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
「ある人物?」

「一色製薬の専務だよ。彼はずっと相島と愛人関係にあった。どうも相島は、専務の携帯を使ってうちにかけてきたようだ。今回のデータ盗難も研究部に侵入する時に使われたのは専務のIDだった。まぁ、彼は何も知らないって言ってたけどね」

次々出てくる驚愕の事実に、開いた口が塞がらない……。
愛人?専務?降って湧いた言葉に目を白黒させながら、私は必死で話についていった。

「相島は専務のIDを使って研究部に侵入してデータを盗んだ。その様子は監視カメラにしっかり写っていたよ」

なんだろう。
話がハリウッド映画のようになってきたけど……。
これ、現実?と、こっそり頬をつねってみたら普通に痛かった。

「そして……そのデータをエサに君に近付いた。俺や三国さんに対する復讐だったのかもな。俺が失くしたら一番悲しむ者を狙ったんだ!」

また蓮司さんが辛そうな顔をする。
でもすぐに毅然とした表情になり、私に尋ねた。
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